独学パン屋の開業日誌

35歳で脱サラしてパン屋を開業しました。独学でパンを勉強し、自宅を改装して初期投資を極限まで抑え パン屋を一人で経営しています。

バゲットの気泡をボコボコにクープもきれいに開く作り方 その3

前回はイーストを使ったバゲットの作り方を紹介しました。

今回は自家製酵母を使ったバゲットです。酵母液の作り方から紹介していきます。

自家製酵母を使ったバゲット

まずは自家製酵母を作るところから始めましょう。初心者でも失敗しづらいレーズン酵母がオススメです。レーズンは糖分が高いので砂糖など糖分をつぎ足さなくてよいので手間がかかりません。

材料

  • 蓋付ガラス瓶
  • オイルコートしていないレーズン
  • 浄水

酵母液作り

ガラス瓶は煮沸消毒します。粗熱がとれましたらレーズン、浄水を1:2の割合で入れ蓋をしてよく振ります。軽く蓋は開けておき28℃前後で72時間ほど放置。1日1回混ぜ、蓋を開け新鮮な空気を入れてあげてください。レーズンが浮き上がり軽く振ると泡が出ている状態で完成です。漉してレーズンを取り除き酵母液が完成です。

f:id:takupan:20180627122332j:plain

酵母液は1週間に1回砂糖などの糖分を与えて、空気の入れ替えをしてあげれば冷蔵庫で1か月は持ちます。

元種作り

次は酵母液を使って元種を作ります。

小麦粉100gに対し1.5倍の酵母液150gを混ぜ、28℃6時間放置します。かさが1.5倍前後に膨らみブツブツ気泡が経っている状態。次に小麦粉100gに対し同量の水100gを混ぜたものを元種に混ぜ、28℃4時間放置します。かさが2倍程度になり泡がたくさん出ていれば完成。完成した元種は冷蔵庫で1晩寝かせましょう。発酵力が安定します。できれば3日以内に使い切りましょう。

元種を使用した自家製酵母バゲットの作り方

基本は前回記事のイーストを使ったバゲットとほぼ同様です。

  1. 計量

  2. 捏ね(ミキシング)

  3. パンチ

  4. 1次発酵

  5. 冷蔵庫で24時間寝かす
  6. 分割・成型

  7. 2次発酵

  8. クープ・焼成

 1.計量

適当に計量するのはご法度です。0.1g単位でしっかり量りましょう。

250g 2個分
フランスパン用粉 100 250
10 9
元種 44 110
56 140
モルトエキス 0.3 0.6

 

2.捏ね(ミキシング)
まず粉、塩を混ぜてふるいます。そしてモルトエキスを溶かした水、元種を加えてドレッジでかき混ぜます。粉っぽさがなくなる程度で大丈夫です。

 

3.パンチ(生地内のガスを抜き酸素を取込み活性化させる行為)

15分に1度パンチ。計2回。計30分。

 

4.1次発酵

28℃湿度65%で5時間。生地が2倍に膨らんだらOKです。

 

5.冷蔵庫で24時間寝かす

冷蔵庫で寝かすことでゆっくり発酵を促し、旨味を引き出します。

 

6.分割・成型

ガスが抜けないようにやさしく分割。1/3折り返しを2回繰返し、さらに半分に折り綴じ目を閉じる。そして棒状になるように両手で転がす。パンマットにひだを作り生地同士がくっつかないように並べる。パンマットにくっつきそうな場合は打粉をふりましょう。

 

7.2次発酵

30℃湿度70%で45分。

 

8.クープ・焼成

クープ:生地に対してへぐように表面の皮1枚残すように切り込みます。

焼成:250℃25分 生地をオーブンに入れたら霧吹きで加湿してください。庫内温度が下がらないように素早くやりましょう。

 

まとめ

ボイントとしては自家製酵母はイーストと違い発酵力が弱いです。成型時に気泡が抜けないように、やさしく生地を扱いましょう。生地に触れば触るほど気泡が抜けていきます。触る回数が最小限になるよう気を付けましょう。(この気泡がボコボコの元になります)