独学パン屋の開業日誌

35歳で脱サラしてパン屋を開業しました。独学でパンを勉強し、自宅を改装して初期投資を極限まで抑え パン屋を一人で経営しています。

【自家製酵母】失敗例から学ぶ成功するポイント その1

自家製酵母を自己流で作っていると言っても、はじめは本やネットで情報を集めて作り方を学び、それを実践してきました。そして何度も失敗を重ね、最終的にはオリジナルの方法を築き上げました。

経験上失敗しやすいポイントはいくつかあります。そこで自分の失敗談から気を付けるポイントを話していきたいと思います。

酵母液作り(レーズン酵母)

瓶の煮沸を忘れる

完全なケアレスミスで、当初は何回もコレが原因で酵母を腐らせてしまいました。煮沸する理由としてジャムなどは防腐対策でしますが、酵母液づくりの煮沸の意味は悪い菌を瓶から無くす為にします。雑菌が入ってしまうとそれも培養されてしまい、酵母より雑菌が勝ってしまうと腐ってしまいます。耐熱の瓶を使って、忘れずに瓶とふたを熱湯消毒しましょう。

 

値段の安いオイルコーティングのレーズンを使ってしまう

お店をオープンする前の自己修業時代ですが、何度も酵母液を作っているとレーズン代も馬鹿になりません。なので格安のオイルコーティングレーズンで作れれば安く済むと考え使ってみました。答えは火を見るより明らかで、酵母液の表面に油が浮き発酵の妨げになり見事に腐ってしまいました。安物買いの銭失いでした。オイルコーティングは必ず避けましょう。原材料を見ればオイル類が記載されていますのでチェックしましょう。

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カビや傷んでいるレーズンを取り除かずに腐らせてしまう

これも何回か酵母液を作っていると次第に怠惰になり、よくやってしまった失敗です。1日1回は必ず瓶を振り新鮮な空気を酵母に吸わせてあげなければいけませんが、瓶を振る前にカビや傷んでいるレーズンを取り除きましょう。取り除かないと全体が傷んでしまい使い物にならなくなります。手間を惜しまないようにしましょう。

 

温度管理が不十分でパンを作れるレベルの発酵力まで育たない

温度が高すぎても低すぎてもパンが膨らむレベルの酵母液になりません。高すぎると酵母液が腐ってしまい、低くすると酵母が増えず発酵力が弱くなります。実際焼いてみないとしっかり膨らむ酵母液なのかわかりませんが、(今となっては酵母液の段階で失敗か成功かか判断できますが)その判断方法は・・・酵母液作成後、一晩寝かせた後瓶のふたを閉めて振る。そして瓶から泡が溢れるのであれば成功だと思います。(酵母液は瓶の2/3入っているものとする)それと匂いですね。成功したものは甘いアルコール臭がしてとても良い匂いです。例えるならワインのような匂いです。失敗していると酸味が強く感じ、更に悪い状態だと腐敗臭もしてきます。

 

 

その2 へつづく