独学パン屋の開業日誌

35歳で脱サラしてパン屋を開業しました。独学でパンを勉強し、自宅を改装して初期投資を極限まで抑え パン屋を一人で経営しています。

リベイク(焼き直し)と冷凍方法

当日のパンはそのまま食べても美味しいですが、翌日以降はリベイク(焼き直し)した方が断然美味しくなります。リベイクの上手なやり方で更に美味しくなることをご存知でしょうか。今回は美味しくなるリベイクの方法をお伝えします。当店でもお客様にオススメしている方法なのでぜひ試してみてください。

必要な道具を揃えよう

リベイクするのに必要な道具は下記の通りです

  • トースター
  • 霧吹き
  • ブレッドナイフ

どの道具も一般家庭にある普通の物で結構です。よく「パン専用」と謳った霧吹きやブレッドナイフなど高値で売られていますが、そのようなものは必要ありません。自分も触ったことがありますが、普通に使う分にはその差を体感できるとは感じませんでした。

ポップアップトースター(食パン専用トースターで焼き上がると飛び出してくる縦型のトースターの事です)は食パン専用に使うにはいいですが、色々な形・大きさのパンを焼くにはオーブントースターが使いやすいと思います。

霧吹きは業務用で高価なものもありますが、オーブントースターでリベイクに使うのであれば100円ショップのものでも大丈夫です。観葉植物や家庭菜園に使えるものとしてガーデニング用品で売っていることが多いですが、ペットボトル用のスプレーヘッドも洗いやすいのでオススメです。

 

リベイク(焼き直し)の方法

手順は下記の通りです

  1. トースターを予熱して温める
  2. 分厚いパンはカットする
  3. 霧吹きで全体的に湿らす
  4. 焼き上げる

最近のトースターは強弱を選べたりW数(ワット数)を変えられる機種がありますが、一番高温になる設定にします。そして3分ほど余熱をしてトースターを温めます。余熱をする理由は冷たいトースターに湿らせたパンを入れると温度が上がるまでにパンに余計な水分が吸収されてしまいベシャッと口当たりが悪く焼き上がってしまいます。それを避けるためにしっかり余熱をしてください。仕上がりが全然違います

分厚いパンは必ずカットしましょう。均等に中まで温める効果もありますが水分は周りしかかけられません。中心部分がパサパサになる事を避けるためにも厚すぎるのはオススメできません

霧吹きで全体的に湿らせるポイントはかけすぎない事です。時間が経過した乾燥しているパンに適量の水分を与えてあげてからトースターで余計な水分を飛ばすことで美味しくなります。水分が多すぎると水分が飛びきる前にパンがベシャベシャになってしまうので、美味しく焼き上がりません。

 

冷凍方法

食べきれないパンは早めに冷凍しましょう。冷凍のタイミングが早いほどパンの劣化を防げます。冷凍のポイントは

  • 適度な厚さにカットする
  • 一つずつラップで包む
  • ラップで包んだものを密閉袋で閉じる

適度な厚さにカットする理由はリベイクする際にカットしていない大きいパンをトースターで焼こうとすると中まで温まりません。厚さ2cmぐらいまでにカットしましょう。

ラップに包んで乾燥や霜を防ぎます。更に密閉袋に入れます。

 

冷凍パンのリベイク

基本的には普通のリベイク方法と同じです。パンの周りに多少霜がついている時は霧吹きを少なめにしましょう。それ以外は予熱したトースターに解凍せずに直接入れて大丈夫です。ただ大き目のパンの場合30秒ほど電子レンジで加熱してからトースターに入れた方が中心部分まで温まりやすくなります