パン屋の試食等の無料サービスの効果を考える
台風が過ぎ去り、また暑い日が続くようになりましたね。以前の記事で暑いと来客が減るとお話ししましたが、来客が減っても売上を維持したいのであれば、客単価を上げるしか方法はありません。
お客様の来店時の状態を把握すれば答えはおのずと出る
暑い外から来店して下さるお客様の状態はどうなっているかというと、体が熱く喉が渇いています。暑い時期に売れないパンを売るには、まず冷たいお茶を飲んでいただき喉を潤して「パンを食べたい」という体の状態を作り出さなければいけません。
5シーズン夏のパン屋を経験していますが前半3シーズンはお茶を出していません。後半2シーズンはお茶を提供しています。単純にお茶だけで比較はできませんが、客単価が上がっているのは実感しています。
お茶を提供すると発生するデメリットとは
客単価は冷たいお茶の効果で上がりますが、逆にドリンクの販売数は落ちていきます。しかし当店は他の季節でもドリンクはあまり注文が入らないのでトータル的には客単価が上がっている計算です。肉を切らせて骨を断つですね。
試食の重要性
当店も少しですが試食を用意しています。試食から購入に結び付けるのはとても難しく、ただ提供するだけでいいわけではありません。試食を食べてお客様がどう思うかが重要です。
- 美味しくない ⇒ 買わない
- 美味しくてもっと食べたい ⇒ 買いたい
- 美味しいけど試食で満足 ⇒ 買わない
- 試食は美味しいが実際購入したら美味しくない ⇒ リピート購入しなくなる
自分もパン屋巡りで試食を頂きますが、試食が美味しくなければ購入数は減り、美味しければ購入数は増えます。これはもちろん当たり前の反応ですが、例えば美味しくても試食のサイズが大きくそれだけで満足してしまう事があります。その場合は試食したものは買わなくなってしまいます。試食は大きすぎても駄目なのです。もうちょっと食べたいと思わせる一口より小さめのサイズがベストサイズなのです。
たまに果物などの試食であるのが、試食は美味しくて同じものを購入して食べてみると美味しくないもの。試食だけ良いものを使っているのでしょうか?これは本当にガッカリしてしまいます。
その他の無料サービス
当店にはありませんが、飲食スペースや無料コーヒーサービスなどを提供しているお店もあります。飲食スペースがにぎわっているお店もあれば、誰も使っていないというお店もあります。使いやすい雰囲気を作らないと無駄なスペースになってしまいます。
持論ですが、無料サービスが多いパン屋はパンの味より他に力を入れていることが多い気がします。付帯サービスでお客様に来ていただき、肝心のパンが美味しくないと本末転倒です。
まとめ
無料サービスは使い方によってはお客様が離れてしまう事があり使い方がとても難しいサービスです。何も考えずに手あたり次第無料でサービスするのは止めた方がいいです。お客様の思考の先を読み、何が喜ばれるのか、次につながるのかをしっかり考え施策していきたいですね。