独学パン屋の開業日誌

35歳で脱サラしてパン屋を開業しました。独学でパンを勉強し、自宅を改装して初期投資を極限まで抑え パン屋を一人で経営しています。

動力を使わないパン屋の経営方法

動力とは何?

電気の種類は2種類あります。

 

2つ穴コンセントの単相100V、3つ穴コンセントのエアコン単相200V。この2つは家庭用に普通に設置されている「家庭電力」になります。

もうひとつは「動力」と言われる三相200Vです。その特徴は基本料金は高くなりますが使用料金は安くなります。長時間使い続ける冷蔵庫・エアコンを動力で動かすと結果的には安くなります。ミキサー・ホイロ・電気オーブンも業務用のハイパワーなものなので大量の電気を使います。なので業務用に売られているものは三相200Vがほとんどになります。

「なんだ!動力はいいことづくめじゃないか?!」

と思いますよね?2つ落とし穴があります。

 

初期費用がかかる

10~20万円ほど電気工事費用がかかります。そして業務用の機械も高価です。

 

道具を持て余す

動力対応の業務用機械はキャパが大きいです。今回はあくまでも一人で経営するパン屋の話なので、動力対応の大きい機械を入れても持て余してしまいます

ですが、パンを作るための道具(ホイロ・オーブン・ミキサー)で家庭用電力で使えるものは小さめなので、大きいサイズを探すのは大変です。基本的には動力(三相200V)対応品ばかりなので、種類が極端に少なくなります。

自宅でパン屋を開くには、機械の重さを考慮するのも重要です。何百kgもあるオーブンを補強をしていない普通の住宅の床に置いたら傷んでしまい、床が抜ける可能性もあります。お金を掛けたくないので補強無しで設置できる重さを探すことも重要です。

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結果論ですが、動力を導入せず家庭電力用(単相100V)対応の機械で始めた方法は間違いありませんでした。家庭電力用の道具(ホイロ・オーブン・ミキサー)については後日お話ししたいと思います。

 

まとめ

初期費用を最大限に下げる方法として今回の話は重要になります。

自分の作れるパンの量、技術を考慮して機械(道具)を揃えなければ、無駄な費用が青天井に増えていきます。しっかり自分を見つめ直し、何が必要なのか。今一度考えれば必要な道具はおのずと見えてきます。

パン屋巡りで感じることですが、規模のわりに上等な機械がそろっているお店をよく見かけます。そのつど、その費用を回収できるのか心配になります。