商品開発力につながるパン製造技術
元々パン作りド素人の自分が独学で、どこのパン屋にも負けない(自負しております)パンを作れるようになった方法をお話ししたいと思います。
1種類、自分が作りたいパンを決める
まずは「1種類」自分が作りたいパンを決めましょう。初めは誰でも素人です。色んなことに手を出さずに1種類を極めるのです。
そこで自分が選んだパンはバゲット(フランスパン)このパンを選んだ理由は、バゲットを極めれば他のパンを作るのが容易になると考えました。(バゲットの難易度は高い)結果的にこの考えに間違いはなかったです。
暇な時間にパン屋巡りをしてパンの質を勉強する
自分が作りたいパンを決めましたら、次は自分の目指すパンが置いてある店を探しましょう。自分は本格的なバゲットを作りたかったので、それにヒットするパン屋をネット検索し続け、手あたり次第回りました。遠方含め現在まで300軒以上は行きましたね。
現在まで欠かさずめぐっている理由は、流行り廃れが激しい業界ですから日々勉強は必ず必要です。
毎日そのパンを焼きトライ&エラーを繰り返す
作りたい、目指すパンが決まりましたら、ひたすら作り続けましょう。ちなみに自分が納得できるバゲットを作れるようになるまでにかかった期間は毎日(365日)焼いて3年です。しかしこのレベルは、お客様に提供できる品質で、毎回同じクオリティーを作れるようになるまでに技術を習得するまでの期間です。その際に毎回履歴を残していくことは必須です。
例えばこの表のように作った内容や出来上がりの点数を付けて履歴を残しました。
日 付 | 2009/1/30 | ||||
原材料 | 粉 | 〇〇粉1 | - | 138 | g |
〇〇粉2 | - | 25 | g | ||
〇〇粉3 | - | 13 | g | ||
〇〇粉4 | g | ||||
粉合計 | 175 | g | |||
元種 | 元種 | - | 75 | g | |
元種合計 | 75 | g | |||
全粉量 | 213 | g | |||
元種込全加水率 | 73.0% | 155.1 | ml | ||
水 | 水 | 86.6 | ml | ||
水(2) | 31.0 | ml | |||
新規水量 | 117.6 | ml | |||
塩(ゲランド) | 1.9% | 4.0 | g | ||
モルトエキス | 0.7% | 1.5 | g | ||
捏ね時間 | 10分 | ||||
1次発酵時間 | 50分 | ||||
ベンチタイム | 15分 | ||||
2次発酵温度 | 30度 | ||||
2次発酵湿度 | 65% | ||||
2次発酵時間 | 60分 | ||||
オーブン温度 | 250度 | ||||
オーブン時間 | 25分 | ||||
味 | 香り | 20点 | |||
形 | 30点 | ||||
加水 | 50点 | ||||
クープ | 10点 | ||||
点数 | 27.5点 |
これに写真を撮り、画像を残しておくともっとわかりやすい履歴になりますよ。
まとめ
自分には「先生・師匠」と呼べる人はいません。ですが履歴を残すことによって、今後この履歴が「先生・師匠」になるのです。お金をかけずに技術を習得するためには自分を磨くしかありません。この方法はとても良い方法だと思います。皆さんも参考にしてください。