独学パン屋の開業日誌

35歳で脱サラしてパン屋を開業しました。独学でパンを勉強し、自宅を改装して初期投資を極限まで抑え パン屋を一人で経営しています。

食品表示シールが必要な場合はどんなとき? その2

食品表示シールが必要な場合はどんなとき? その1の続きです。

個包装や店舗外で販売する場合には食品表示シールが必要と話しましたが、今回は更に詳しく話していきます。 

 

食品表示シールが必要な個包装について

消費者庁 食品表示企画課「食品表示基準Q&A 」平成27年3月 より抜粋

(加工-203)店頭で漬物、つくだ煮、菓子等を量り売り等する場合、多忙時を
見込んであらかじめその日の販売見込量を包装して店頭に陳列している場合、この包装に表示義務はありますか。
(答)
小売店が、当日にその日の販売見込量の限度内においてあらかじめ容器包装に入
れておくことは、客の求めに応じて量り売り等をする範囲と考えられるので、当該
容器包装には表示をしなくても差し支えありません
ただし、販売時には、生食用であるものや冷蔵等の温度管理が必要なものにあっ
ては、生食用及び要冷蔵である旨等を消費者に正確に伝える必要があります。

 

前回より色々なパターンが出てきましたが、まとめると下記の表の通りです。

   表示必要  表示不要
 包装して陳列してあるサンドイッチ    ✔  
 注文してから作るサンドイッチ      ✔
 翌日以降も販売できる個包装されたパン    ✔  
 当日販売分の個包装されたパン      ✔

包装して陳列してあるサンドイッチはいつ誰が作ったのかがわからないので、表示シールが必要です。注文してから作るサンドイッチは作った時間・責任者が明確なので説明できれば必要ありません。

翌日以降も販売できる個包装されたパンは表示が必要です。多忙時を見越して当日販売分を個包装したパンはQ&Aより表示は必要ないと読み取れます。当日販売分がミソですね。

 

食品表示シールが必要な販売場所について

消費者庁 食品表示企画課「食品表示基準Q&A 」平成27年3月 より抜粋

(加工-202)「食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合」について具
体的にはどのような場合が該当しますか。
(答)
「食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合」とは、製造者と販売者が同
一で、同一の施設内、敷地内で製造販売することをいいます。具体的には洋菓子店、
和菓子店等の「菓子小売業(製造小売)」や、パン店等の「パン小売業(製造小売)」
等がその場で行う食品の製造販売、スーパーマーケットの店内でそうざいや刺身盛
り合わせ等を製造し、当該店内で販売する等「店内加工して直接販売する場合」な
どが該当します。
また、食品を製造・加工し、出前という形で直接消費者に販売する場合について
も該当します。

当地域の保健所に詳しく問い合わせましたが、パンの製造場所と販売場所が同一敷地内であれば、表示無しで販売することが可能ということでした。

 

まとめ

消費者庁が提示しているQ&Aを参考にしても保健所のとらえ方は様々です。作る商品によっても、状況によっても変わってくるので近くの保健所に問い合わせるのが一番だと思います。